最終更新: 2019.9.27
広告は、大きく2つに分けることができます。
その違いを知った上でないと、自分の教室の広告が効果のあるものなのかどうかの判断ができません。
一般的に宣伝と言って思い浮かぶのはテレビCMでしょう。
テレビCMの多くは、売ることよりもブランドイメージを重視した広告になっています。
消費者に好印象を持ってもらうことで、商品選択時に有利な状況をつくりあげることを目的としているのです。
ブランド品はもちろん、ファッションや化粧品などの分野で多用されています。
これはこれで消費者の購買意思決定に大きく影響するのは事実ですが、その問題点は
- CMを打ったことによる効果が数値として計測できないこと
- 広告宣伝費にかかる費用が多額すぎること
と言えます。
Contents
イメージ広告…企業の良い印象を浸透させる広告
例えば、トヨタは長らく日本の自動車業界においてトップシェアを誇っていますが、それでも大量のCMを打ち続けます。
日本でトヨタを知らない人はいないのに、です。
その多くは海外の、風光明媚な道をトヨタの新型車だけが颯爽と格好良く走り抜ける、といった大変イメージの良いものです。
場合によってはCMの長さと比較してクルマそのものが映っている時間が極端に短いものすらあります。
これらは企業・商品・ブランドの好ましいイメージを形成するために行われる宣伝ですので、「イメージ広告」と呼ばれます。
こういったイメージを持たせておいて、ディーラーが自ら折り込みチラシを撒く、
また販売店に足を運んだ消費者に直接売り込みをかけるという方法で自動車が売れていくわけです。
レスポンス広告…お客さんに行動を起こしてもらう広告
この、販売店が自ら打つ広告というのが、もう一つの広告のスタイルです。
メーカー側が打つ広告はイメージを作るものですが、
販売店が打つ広告は実際に車を売ることを目的としているので、とにかく価格を強調します。
しかも、「今だけ安い!」ということを強調して「今すぐ」買わせようとします。
このように、消費者に対してアクション(反応)を起こさせることを目的とした広告を「レスポンス広告」と呼びます。
イメージ広告vs.レスポンス広告 役割の違い
どちらも広告宣伝としては有効で、組み合わせることができれば最大の効果を発揮します。
例えば、フランチャイズ(FC)で展開しているお店や塾を考えていただくとわかりやすいのですが、
ブランドそのものの良いイメージを作るために本部がテレビCM(イメージ広告)を打ち、
フランチャイズのお店が実際に来店してもらうためのチラシ(レスポンス広告)を撒く、といった組み合わせです。
たとえば教育ビジネスでは、東進ハイスクールの打っているテレビCMがイメージ広告の良い例ですね。
個性的な先生たちの講義映像を次々見せることで、ブランドイメージを醸成するわけです。
最後に必ず「今でしょ!」の決め台詞が入りますが、あの部分だけは「(東進ハイスクールに入会するのは)今でしょ!」という意味合いを持たせることができているので、一部はレスポンス広告の要素もあると言えます。
しかし、そこから実際に近隣の教室を探そうと思うと改めて自主的にネット検索をかけるなどの必要があることを考えれば、やはりイメージ広告です。
東進ハイスクールの○○校に来てください、という宣伝(=レスポンス広告)は、
やはり地域の新聞に折り込まれるチラシなどが担うことになります。
しかし、大手の看板のない小さなお店や個人で活動しているお店などは、
イメージ広告を打つ予算も、効果の測定できない広告を気長に打ち続ける余力もないのが実情です。
小規模店舗は絶対、レスポンス広告
ですから、小規模なお店ほど、重視するべきは「レスポンス広告」のほうです。
サービスに興味のある人がいるところに広告を置き、
そのような人たちからだけ来たレスポンスを対象に売り込むわけですから、
成約しやすさ・効率がとても良くなります。
つまり、販促資金を効率的に使いながら集客することが可能になります。
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